2017年12月12日火曜日

不人気優良ってありえなくない?

不人気優良という言葉を聞きまして、何だその背反する言葉の組み合わせは!と衝撃を受けました。
定義の無いものにツッコムのも野暮なのですが、こういうのを掘っていくのが好きな性質なのでネタにします。

■設題
比較的市場が合理的な米国株において「不人気優良銘柄」というのはあり得るか?

■回答
程度問題ではあるものの、優位な差が出るほどに「優良」が「不人気」な状態はあり得ないと考える。
そのような状態が成り立つなら、前提としてた市場参加者の合理性に破綻が生じていると考える。
銘柄単位でなく市場全体が恐慌状態によって結果的に「優良」が「不人気」になることはあろうがそれは単なるバーゲンハンティングでそういったものを意図した言葉ではないと推察する。

▽所感
「かつて栄華を誇ったが衰退していった企業」という意味で不人気(かつて)優良銘柄ならあり得ると思いますが、どうやら文脈としては優良(だけど)不人気銘柄を指しているようです。
具体的にどのような銘柄を指すのかと思えば、PGやWMTなどの 生活必需品セクターを指ス模様。

Forward P/E確認すれば以下の通り。
S&P500→19.9倍
WMT20.8
PG20.1

各銘柄が優良かの定量的な判断は難しそうだが、市場平均より買い進められている銘柄を不人気と呼ぶのは強引なのではと。
金利が上昇している昨今でこの結果なので、利上げ前などはいまよりさらに人気だったと考えられる。

と、ここまで考えて絶対値としての不人気は厳しくても「本来の水準より買われていない」という相対的な不人気ならあり得そうだと思い至った。
タバコや兵器などの倫理的に保有するのに評判がよろしくない、いわゆる反SRIな銘柄群たちだ。
社会への責任という観点でファンド組成時にこういった銘柄を除外することがあるそうなので、そういった意味では本来買われる場面で買われない状況を作っているといえるのではないでしょうか。

とはいえ、現在ではそういった情報が出回ったせいで普通に株価は高値なんですけどね。
世の中うまい話はそうないということで。

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