2018年5月31日木曜日

集中か分散か

銘柄数の話ではありません。
もう少し大きな視点で見てどこまでを自分の投資対象と考えるかという話です。

唯一の目標は儲ける事。
ただし、そこに至る方法は無限に存在します。
株・債券・不動産・商品・為替・デリバティブetc...
現物・信用・買い・売り...

アセットやスタイルを組み合わせればほぼ無限の方法があり、何れの手法にも儲けるチャンスはあるでしょう。
何で儲けても結果が同じならそこに優劣はありません。
(どんな経緯で手に入れても1万円は1万円を担保することが貨幣の役割)

この辺の話は過去多く語られてきました。

・分散は無知に対するヘッジ → 確かに
・すべての卵を一つのカゴに盛るな → 一理ある
・インデックスに投資して放置しときゃいいねん → おっしゃる通り

どちらも説得力はあるんですよねぇ。

というわけで自分の頭で考えなければいけません。
こういう場合は極端を排除して中道と二面性を意識するのが大体正解です。

・極端を排除 → 1銘柄集中やバランスファンド全Betはしない
・中道と二面性 → 理解の範疇で選別をする、ただし選択肢を増やすため理解できるものを増やす努力をする

こんなところでしょう。

如何にも玉蟲色ではありますが、自分向けで考えての結果なので良しとします!

MSCI 中国A株を指数に組み入れ

MSCIが指数に中国A株を組み入れるそうです。
コラム:MSCI指数の中国A株採用、市場の成熟度高まるか(ロイター)

とりあえずグローバル指数と中国指数には入るみたいですね。

記事内にある市場の成熟云々は少なくとも短期的には無いでしょう。
インサイダー上等な感じの値動きをするあの市場が、指数組成屋が噛んだくらいで変わるとは思えません。
需要自体は現実のものなので安定的な株主になってくれれば、中国に投資している身としてはOKと考えましょう。

着々と資本開放が続いてますなぁ。

2018年5月29日火曜日

原油下がってるねぇ

WTI原油先物が下がっています。
一時72ドル程度だったのが一週間と経たずに67ドル付近。
解説的にはOPECでの減産合意がもやっとする(かも)との説明を見ましたが、、何とも難儀なものです。


お守り代わりの石油株を放出した今となってはマクロ要因の一つ以上の興味は無くなったのですが、こういった値動きを見ると商品への投資は株式なんかより遥かにハードルが高そうだと感じますね。
(そもそも実物を使う選択肢の無い個人投資家は圧倒的に不利だと感じます)

というわけで消費者として素直に原油安を享受するが側で満足しようかと。
ひとまずガソリン110円くらいで安定してくれると助かります。

2018年5月23日水曜日

プラットフォーム イズ キング

近年の傾向としてプラットフォームを押さえた企業が伸びていることが挙げられます。

・アップル(スマホ)
・アマゾン(EC)
・アルファベット(検索・動画)
・フェイスブック(SNS)

時価総額上位を見るだけで傾向が顕著です。

優れたコンテンツを持つ事より、コンテンツや人が集まる「場」を提供する企業のほうが「今風」という風潮はありますね。
豊富な有料コンテンツを保有するディズニー(DIS)より、それを視聴する場を提供するネットフリックス(NFLX)のほうが投資家人気が高いみたいな。

コンテンツと異なりプラットフォーム商売は先行者の有利が大きいので一人勝ちの状況を生みやすい。
周辺サービスで別会社と協調を取る形が取れれば、プラットフォームの堀はどんどん深くなり投資家好みのmoatを持った企業の誕生という感じになります。

たださすがに人類すべてがターゲットなプラットフォームというのは開発余地が無いように感じます。
今後は(というかすでに?)ニッチな需要をついたプラットフォームが乱立していくことと思います。
個人的には現時点で情報非対称性の大きい、労働者と企業のマッチングに関するプラットフォームなんかがあると嬉しいですね。

2018年5月21日月曜日

りそなが成功報酬型の手数料体系投信を発表

元記事↓
「投信お任せ運用」 手数料、成功報酬だけ(日本経済新聞)

要点としては
・元本から儲かった場合だけ手数料を徴収する
・手数料率は運用益の3割
・償還期間は5年、もしくは5%の運用益が達成された時点

こんな感じです。

私ならこんなものに金を出しませんが、銀行に投信を買いに行くような層には需要があるかもしないですね。
5%運用益が出た時点で終了ということは最大でも3.5%しかもうからない訳で、償還した時点で次の営業を入れる算段(元本マイナスなら放置で5年後に償還)って感じなんでしょうね。
目新しいことをしようとしてる事は評価できますか。

近年銀行は何とかしなきゃの意識だけは感じるのですが、どうにもこれといった施策が打てていないように感じます。
本業である融資の「目利き」を養うのが一番だとは思いますが、数十年と出来ていないということは無理ということなのでしょう。

まずは過剰になりすぎた図体をスリムにするところからでしょう。
結局、10年もかからず大規模な淘汰が始まるでしょうから、現時点で経営判断として着手した方が幾分かマシと思います。

2018年5月17日木曜日

春のポートフォリオ大改造

持ち株の決算を受けて売買を行いました。
結果的にガラッと入れ替えました。

▽OUT
 タペストリー(TPR)
 プロクター & ギャンブル(PG)
 エクソンモービル(XOM)

▽IN
 キャタピラー(CAT)
 ロッキード マーチン(LMT)
 ハンティントン・インガルス・インダストリーズ(HII)
 ビザ(VISA)
 マコーミック(MKC)

〇所感
タペストリーは決算のガイダンスが良くなかったため。
買収したスチュアート・ワイツマンが暫く足を引っ張るとのアナウンスがあり、株価はしばらくギクシャクするだろうと判断しました。
テーマとしてはまだイケると思うので(LVMHなんかは好調)、もう少しお付き合いしたかったのですが残念。

PGとXOMは「永続する企業」を意識した投資なのですが、最近どうも永続に関する認識を改めたので整理の対象となりました。
どうにも一般的に言われる「生活必需」に囚われすぎていたように感じます。
常々自分の頭で考えることを意識していたつもりでしたが、だめですねぇ。

PGで言えば、店の棚に並ぶ能力は過去ほどには優位に働かないのでは?という疑念です。
さすがにこれだけの大企業がつぶれるとは思っていませんが、苦しい時期が来た時に信じる気持ちに揺らぎが出そうだったので撤退した次第です。

XOMは資本主義のお守りとして持っていましたが、永続の認識の変化から撤退です。
今はエネルギーセクターは原油価格上昇の追い風が吹いているので、持っとくのもありだったのですが、そういうのはテーマ投資としてやるべきなので一度かっちりお別れを。

さて代わりの加入組は
・キャタピラー(CAT)
セクターローテーション的に強かろうと。
好決算だったのに、「今期がハイマーク」的な発言で株価が下がったので拾いました。

・ ロッキード マーチン(LMT)
・ ハンティントン・インガルス・インダストリーズ(HII)
ドンパチ組。
まぁつぶれなくないですかね?
価格もそこそこだったのでINしてみました。

・ビザ(VISA)
・マコーミック(MKC)
みんな大好き。
安くはないけどアイディアが無ければ無難という感じ。

永続組はしばらく「生存」「金」「嗜好(中毒)」この辺を意識しながら集めようかと。
人類が普遍的に好き(離れない)テーマですしね。

2018年5月14日月曜日

インフラファンドの運営は20年間の収益をどう見ているのか

以前インフラファンドについて触れましたが、懲りずにウォッチしています。

詰まるところでインフラファンドに関する懸念は制度面、とりわけFITの期間(20年)が終わった後の収益がどうなるかに集約されています。
現時点では推察以上のことはできないのですが、プロである運用側がどう見ているかを確認することで理解を深めていこうかと。

〇IRを見てみる
国内初のインフラファンドのタカラレーベン・インフラ投資法人のIRにちょうどいい資料がありました。
国内インフラ資産の取得及び貸借に関するお知らせ

インフラ設備取得時の見積もりに関する資料で注目したのは契約期間内(20年)の最低保証賃料です。
実際には発電量に応じて+αがあるので、実際の収益とは乖離しますが傾向を見るには問題ないかと。

例として「LS 三重四日市発電所」分を以下に書き出しておきます。


最低保証賃料前年比1年目比
1年目83,188,911--
2年目82,765,836-0.51%-0.51%
3年目82,342,511-0.51%-1.02%
4年目81,919,437-0.51%-1.53%
5年目81,496,069-0.52%-2.03%
6年目81,069,839-0.52%-2.55%
7年目80,646,558-0.52%-3.06%
8年目80,223,434-0.52%-3.56%
9年目79,800,115-0.53%-4.07%
10年目79,376,998-0.53%-4.58%
11年目78,953,439-0.53%-5.09%
12年目78,530,471-0.54%-5.60%
13年目78,107,034-0.54%-6.11%
14年目77,684,074-0.54%-6.62%
15年目77,260,955-0.54%-7.13%
16年目76,837,672-0.55%-7.63%
17年目41,731,903-45.69%-49.83%
18年目18,997,804-54.48%-77.16%
19年目18,892,026-0.56%-77.29%
20年目18,786,202-0.56%-77.42%

インフラ設備の前提を記載するとこんな感じです。
・買取価格40 円/kWh
・FIT期間は2014年~2034(すでに4年弱経過している)
→17年目(赤字)の9月でFITは終了している

〇推察
分かることとしては
①最低保証賃料は年々下がっていく
②FIT期間での下げ幅は0.5%程度
③FIT終了後大幅に最低賃料がる
こんなところでしょうか。

①②は施設の経年劣化による発電量の減少を想定してのことと予想されます。
運営は年間の劣化を0.5%程度と見込んでいるということですね。
→これは個人で発電をしている方なんかのデータと照らし合わせても妥当 or やや保守的な見積もりなように感じます

③は固定買取完了による影響でしょう。
この例だと17年目は一部FIT期間になっているので、比較し難いですがFITあり→なしで概ね7割程度減少しているようです。
発電量が同じなら売り上げは単価依存なので運営はFIT終了後は買取価格10 円/kWh程度を想定しているということでしょう。
→現在の市場価格とも乖離していないので無難な見積もりかと

やはりFIT終了後の落ち込みが目に付きます。
ただ、FITの単価はどんどん切り下がっているので後発の36円→32円のインフラ資産になるにつれ落ち込み幅は小さくなっていくことが想定されます。
もちろんそれを想定して評価額と買い取り額を決めるのですが、、、
逆にここがクリアになるような法整備が成されれば最大のアップサイドになりうるともいえます。

どちらかと言えば経年で価値が下がっていく仕組みなことのほうが気になります。
REITも同じといえばその通りなのですが、単価交渉やリフォームによる価値向上の余地がある分その点はREITの方に優位性がありそう。

結局のところインフラファンドの戦略としては定期的に借り入れ・POをして設備取得をしていくことでFIT終了のXデーの影響をずらし込んでいくしかないということですかね。
設備取得に関する交渉や・ファイナンスなどファンドの腕の差が出そうな感じです。

そこまで先を考えず5年くらい5-6%程度の配当をもらって売り抜ければいいじゃんという考えもありますが、そこは投資家としての悩みどころですかね。

2018年5月11日金曜日

下落相場のプロテクターは配当、、、ではないよなぁ

配当を下落相場のプロテクターとする言説があるようですが、やや不適切かと思います。
心理的に無配より有配のほうが保有継続しやすいという意味であれば異論はないのですが、配当があることで株価下落の抵抗要因になるという考えは安直かなと思います。

配当の利回り水準でグループ分けしてバスケット買いした時に、利回りが高い方が下落が緩やかだというのは正しいとは思うのですが、配当が直接的な要因と判断するのは違うのではなかろうかと。
因果と相関は別物だよねという話で、単純にミスプライスによる平均回帰(高利回り=売られすぎ)だという理解のほうが実情に合っていて、割安のスクリーングをしているに過ぎない話だと思います。

そういった傾向があるということ自体は注目すべきですが、配当があれば下落を和らげるんだ~というような理解だと悲しい思いをするのではないかなと思う次第です。
というわけでバスケット買いならいざ知らず、個別株でそういった考えを持つのは無意味だろうなという主張となります。

結局は下落の要因と個別株毎の事情(セクターや過去の決算の良し悪しetc...)次第という身も蓋もない話に落ち着くのかなと。

強いて下落相場のプロテクターを挙げるとしたら「信用」でしょうか。
投資家は強欲で臆病な生き物ですから、実績と明るい先行きを常に示し続けなければ離れて行ってしまいます。
株主が満足する経営・業績を継続することが一番のプロテクターということですかね。
直近で下落相場に強いアマゾン(無配!)なんかは信用が行き過ぎて、信仰の域に到達しつつあります。
信者がこの先も儲かるかは分かりませんが、投資家からの信頼が相場下落から守る構図は変わらないだろうなと思います。

2018年5月8日火曜日

インターナショナル・フレバー・アンド・フレグランス(IFF)がフルタロムを買収

持ち株でまた買収案件です。
香料メーカーのインターナショナル・フレバー・アンド・フレグランス(IFF)がイスラエルのフルタロム(FRUT)を買収とのこと。
例によってこの企業のことは知らなかったのですが、同業のようですね。
まぁ寡占気味な業界ですから、規模の経済を利かすために同業下位を買収していくのは王道ではないでしょうか。

買収金額は71億ドル!
現金と株式の組み合わせ(1株あたり現金71.19ドルとIFF株0.249株)とのことですが、相変わらずスケールがでかい。当然私には金額の妥当性は判断が尽きません。
イケると信じた経営陣を信じましょう。

正確な情報が手元にないので曖昧ですが、同業2位のフィルメニッヒとは1%程度でのシェア争いだった記憶があるので、この買収で3位→2位にジャンプアップした可能性があります。
プレーヤーが少ない業界なので、業界内での序列は重要だと思います。
成熟した業界だと投資を検討するのは大体1位か2位までですからね。
株主の利益に寄与するディールになることを期待します。

ちなみに発表後のマーケットはお決まりの下げ(これを書いてる時点で前日比-6.8%)。
同日発表された決算も市場予想を超えてきているので、もう少し突っ込むようなら買い増し候補として検討しようと思います。

2018年5月3日木曜日

資産状況(2018年4月)

2018年4月の資産状況を確認していきます。
目標の資産配分はこちらを確認してください。