2018年2月25日日曜日

インフラファンド覚書:制度面

最近インフラファンドの存在を知りました。
基本的に投資用ポートフォリオは株式のみで構成するので、採用するかは微妙ですが知識としては入れておいて損はないのかなと。

今回は制度面をまとめてみようと思います。

▽概要
そもそもインフラファンドとは何ぞや?というところですが、REITのインフラ設備版というのが一番分かりやすい説明になるかと思います。
要はインフラ設備を保有しその賃貸収入の大半を分配するファンドといった感じです。

インフラ設備は区分上は色々あるようですが(エネルギー関連、運輸関連(空港等))、現状は太陽光発電設備に投資する物のみのようです。
以後の説明も太陽光発電に絞って説明していきます。

▽特徴
太陽光発電はエネルギー政策上、早急な普及と低コスト化が必要でそのためにFiT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)が制定されています。
現状市場競争力のない太陽光発電の普及のために、売電価格を固定にして採算がとれるようにしている制度ですね。
・一度価格が決まると20年間価格が固定となるため商売になる→普及
・売電価格は毎年見直しをかけ随時価格を下げていく→低コスト化
といった図式のようですね。

インフラファンドの性質の多くは上記の制度からきているものと考えます。

▽メリット
投資上のメリットとしては収益の見通しのしやすさです。
不動産を原資とする場合と違いほぼ稼働率を気にする必要がない+キャッシュフローの元は太陽光なので景気動向にも影響されません。
売却は固定価格となっているため、日照時間さえ予測からぶれなければ収益は堅いものと考えます。

▽デメリット
一番大きいところでいうとFiTの将来の不透明性でしょうか。
20年後の売却価格がどうなるかは現在時点で開示がなく棚上げ事項となっています。
収益性に大きく影響がある部分なので、早期の開示・投資家に不利にならない制度を期待したい部分です。

また上記特性ゆえ現状ではインフラファンドは導管性の適用が時限式になっています。
要は税制上の優遇が永続化されているわけではないということですね。
この部分も早めの制度整備をお願いしたいところですね。

細かくは
・外部成長があまり期待できない
・市場が小さい
・インフレに弱い
などありますが、ざっと俯瞰する限りこんなところだと思います。

特性とメリデメを理解したうえでなら投資してみるのもアリかなーという程度には魅力のある金融商品かなと感じました。

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