2019年12月31日火曜日

マイクロソフト所感(2年8カ月保有)

マイクロソフトの現状について考えをまとめる。
(年末なので資産状況の計算をしていたら、結構長めに保有していることに気づいたので突発的にツラツラと)

▽実業について
本当に突っ込むところが無いくらいパーフェクト。
保有してから決算でミスった記憶がありません。
特に、Office365・Azureを旗艦としたクラウドへの戦略シフトは素晴らしいの一言です。

これに関しては経営陣(特にCEOのナデラ)が素晴らしいと思う。
選択と集中という経営の本分を丁寧にこなし続けることで、一度は愚鈍な巨人と化したマイクロソフトを一線の企業に押し上げたわけで。
もちろん路線変更前から持っていた資産(有体にいえばWindowsとOffice)は非常に強力だったわけですが、ポテンシャルという意味ではオラクルやSAP、IBMなんかもこの位置にい得るだけの資産・ポジションは持っていたわけですしね。
やっぱり経営って大事だなという感想です。

今後の先行きとしては、成長ドライバはやはりクラウド事業。
クラウドファーストの流れは世界的な潮流といっても過言ではないでしょう。
私自身システムエンジニアであるということもあって、この辺は実感を伴って確信できる部分です。

業界が大きくなることは間違いない、なら後はシェアです。
現実的なライバルはAWS(アマゾン)とGCP(グーグル)でしょうか。
技術者としての体感ではGCPとはどっこいどっこい、AWSには一歩劣るという感触ですかね。
ただ以下2点から業績としては問題ないと判断しています。
①業界の温度感としてAWSのみに依存すること(ベンダーロックイン)への忌避感があり、マルチクラウド・ハイブリッドクラウドが運用上の落としどころになっている
②クラウドサービスとしてのブラッシュアップは日々行われているので、最終的には各社そう変わらないサービスレベルに落ち着くと思われる

当面マイクロソフトの業績・方向性には懸念なしというのが私の見方です。

▽市場評価について
べた褒め状態ですが、市場評価(要は株価)についてはやや辛く見ています。
2年半ほどで概ね株価は倍(+100%)になったわけですが、PER(強気度)とEPS(利益)に分解すればPERで+50%・EPSで+50%株価が上がった内訳です。(細かく計算してないですがそうずれていないかと思います)
利益が上がっていき、市場からの評価も上がっていくという素晴らしい時間を過ごさせてもらいました。

ただ、足元のPER30xはフェアバリューの上限付近まで来たかなというのが私の感想です。
SNS等を眺めても、ほぼ保有者を見かけなかった2年前とは違い強気な意見が散見されますしね。
天邪鬼な私としては「ここまで来たか」といった感じです笑

というわけで、今後はEPS上昇分程度の株価上昇が基本シナリオなのであまり期待をせずに行きたいなと。
まぁ市場は往々にして行き過ぎるものなので、理解不能なゾーンへ上振れする可能性は普通にありますね。
そういう場面になったら、何にせよ判断はしなきゃいけないと思っています。

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