今回はYoC(Yield on Cost)の増大について書いていきます。
復習になりますがYoCは「投資した金額から見た利回り」 です。
表面利回り(投資時点の利回り)ではないことが後述の戦略の根幹となります。
では、YoCの増大の為に何が必要か見ていきます。
①増配
単純な答えですが、配当金額自体増加すればYoCは増加します。
以下は1年目の利回り2%、増配率10%としたときの10年間のYoCの推移です。
年数 | YoC(%) |
1 | 2.00 |
2 | 2.20 |
3 | 2.42 |
4 | 2.66 |
5 | 2.93 |
6 | 3.22 |
7 | 3.54 |
8 | 3.90 |
9 | 4.29 |
10 | 4.72 |
9年目で倍以上になりました。
利回り・増配率の設定が妥当かはおいておいてYoCの増大の為には、増配の寄与が大きいというのはわかるかと思います。
②配当再投資
もう一つは配当の再投資です。
得た配当を再投資することで将来得られる配当額は加速度的に大きくなっていきます。
以下は投資金額100円、1年目の利回り2%で配当を再投資した時の10年間のYoCの推移です。
※税金の考慮なし
年数 | YoC(%) |
1 | 2.00 |
2 | 2.04 |
3 | 2.08 |
4 | 2.12 |
5 | 2.16 |
6 | 2.21 |
7 | 2.25 |
8 | 2.30 |
9 | 2.34 |
10 | 2.39 |
注意点としてはYoCの分母である投資金額に再投資する配当金額は加算していません。
私の定義では投資金額は「人的資本から移転したお金」なので、金融資本の利殖による配当はそれにあたらないという考えです。
上記の是非は置いておいて、 YoCが大きくなりやすい計算法だといいうことだけ把握しておいてください。
以上2点です。
定性的な観点では「継続して増配する銘柄を保有し、配当再投資する」、定量的な観点では
「配当率・増配率が高い銘柄を保有する」という感じでしょうか。
配当再投資は自分の意思の範疇ですが、増配は将来のことであるため絶対ではありません。
EPSがしっかりと伸び、配当政策が適切な企業を分散して保有することが正解だと考えます。
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